経営相談・支援

経営相談・支援事例

  • 顔の見える関係が課題解決の一歩へ
    経営支援員と描く次のビジョン

  • 笹寿し伍十(株式会社キョートフードサービス) 代表取締役 岩本 有希 さん

西大路七条に店を構える、テイクアウト・宅配専門の「笹寿し伍十」。経営支援員との日々のやりとりから、デジタル化や販路拡大の取り組みに至ったその舞台裏を紹介する。

笹寿し伍十(株式会社キョートフードサービス)

定期的に開かれる“店頭戦略会議”

新型コロナウイルスによるパンデミックで世界が混乱していた2020年、当時の店主と奥様が揃って病に倒れ、急遽、娘の岩本有希さんがお店の運営を任されることに。経営の右も左もわからない中、藁にもすがる思いで商工会議所に駆け込んだのが始まりであった。担当経営支援員より、コロナ対策の補助金の申請サポートがあり、厳しい状況を切り抜けた後も関係は続く。

笹寿し伍十(株式会社キョートフードサービス) 定期的に開かれる“店頭戦略会議”

友渕経営支援員(以下、友渕)が同店の担当になったのは2023年。近隣の商店街を担当していた友渕は、何かにつけて顔を出しては話を聞くことがルーティンになっていた。岩本さんは「わざわざ電話するほどでもないことも、頻繁に顔を出してくれるので気兼ねなく相談できてありがたかった」と当時を振り返る。
以前こんなこともあった。いつも通り何気ない世間話から、原材料・燃料価格の上昇に話題が発展。今後の商品価格の設定や変化する経営環境への対応を考える必要性を感じている様子に気づき、友渕から価格転嫁がテーマのセミナーをタイムリーに案内できたというのだ。これもやはり商工会議所の経営支援員として日常的にお店に足を運び、経営者と直接コミュニケーションを重ねてきたからこそ、時宜にかなったサポートができた典型的な事例ではないだろうか。

笹寿し伍十(株式会社キョートフードサービス) 定期的に開かれる“店頭戦略会議”

お店に通う中で見えてくるデジタル化への課題

やり取りを通じて、売上集計や出納業務にかかる負担に気づいた友渕。業務効率化に加えて、売上分析にも活用できるPOSレジの導入を提案した。併せて使用イメージをつかむため、実際に触れて試すことができる「京都商工会議所ITツール体験スペース」も案内したという。その背景には、岩本さんが抱えていたひとつの懸念があった。それは、レジを打つのは自分だけではなく、高齢の母親も多いということ。「母親もレジをよく打つんですけど、70代の母にとってはタブレット操作には大きな抵抗感があったんです。その点、ITツール体験スペースで、実際の操作性や画面の見やすさを親子で事前に確認できたので、安心して導入を決断できました。」と岩本さんは話す。

笹寿し伍十(株式会社キョートフードサービス) お店に通う中で見えてくるデジタル化への課題

ほかにも、その時の経営課題に合わせて様々な支援施策の活用を提案してきた友渕。岩本さんが店舗での販売は季節によって売り上げに波があるのが課題だと感じていた時には、安定した売り上げが見込める卸売事業の強化を目的に、販路開拓に繋がる経営計画の作成を支援した。岩本さんは「こういうことをしたいな、とかこういうものが必要だな、と思ったときに、すぐ相談できる相手って金融機関でも従業員でも取引先でもない。ウチみたいな小さな会社が相談しやすいのはやっぱり商工会議所。とても助かっています」と話してくれた。経営状況・施策・資金が一体となった課題にきめ細やかに対応できるのは、商工会議所の強みだと言っていいだろう。

ずっと近くで見ているからわかる最適解

「笹寿し伍十さんは、すでにスーパーや京都駅売店等にも販路を広げておられますが、まだほかにも開拓できる余地はあるはず。その取り組みもご提案できたら」。
そう話す友渕は、一方で経営の主体はあくまで経営者自身であることは変わらないとし、「経営者の思いやビジョンを尊重しながら、その実現に向けて伴走していく姿勢を大切にしています」と自身のポリシーを語る。対する岩本さんも「友渕さんは絶対にNoとは言わない人。最後まで一緒に考えてくれる」と商工会議所の経営支援員への信頼を口にする。相互に築き上げられた関係性は一朝一夕にできるものではない。対話を重ねる中で、経営者自身が考えを整理し、次の一手を見出していく。そのプロセスに商工会議所が寄り添い続けてきたことが、現在の信頼関係に繋がっている。

笹寿し伍十(株式会社キョートフードサービス) ずっと近くで見ているからわかる最適解

経営支援員より

中小企業支援部 ビジネスサポートデスク 友渕経営支援員
  • 事業者の言葉に耳を傾けると、何気ない言葉の中に、今後ビジネスをよくするためのヒントが隠れていると感じます。前向きに挑戦を続けられる岩本さんの姿勢に、私自身も多くの気付きをいただきながら、常に同じ目線で考える時間を大切にしています。

  • 笹寿し伍十(株式会社キョートフードサービス) 中小企業支援部 ビジネスサポートデスク 友渕経営支援員
笹寿し伍十(株式会社キョートフードサービス)

1976年創業の京寿司専門店で、テイクアウトを中心に伝統の笹寿司や柿の葉寿司を提供している。無添加の調味料と独自ブレンドの米を使用し、素材の味を活かした上品な味わいが特徴。京寿司弁当や季節の詰め合わせもあり、店頭販売だけでなく配送や地方発送も行っている。

住所 京都市下京区西七条北衣田町37
電話番号 075-313-6130
営業時間 9:00~18:00(水曜定休)
ホームページ https://sasazushigotou.com/