経営相談・支援

経営相談・支援事例

  • 「商工会議所はうちの名参謀」。
    尚雅堂の直営店オープンへとつながる共創の物語。

  • 株式会社尚雅堂 代表取締役 松尾 安浩 さん

2025年7月に初の直営店「ADASHINO HOUSE」をオープンした尚雅堂。元々は書画用品の問屋であった同社が、オリジナル商品開発から全国へ販路拡大するに至るまでには、どんなストーリーがあったのだろうか。

株式会社尚雅堂

きっかけは東京ギフトショーへの出展に向けたプロジェクト参画

2008年以来、尚雅堂の日本全国への販路拡大に寄与してきた京都商工会議所。元々は書画用品の問屋であった同社が、オリジナル商品の開発支援と「東京ギフトショー」という業界の注目度も高い東京での大規模展示会への出展がパッケージとなった販路開拓のプロジェクトに参画したのが活用のきっかけだ。

株式会社尚雅堂 きっかけは東京ギフトショーへの出展に向けたプロジェクト参画

「それまで大型の展示会に出たことがなく、旧知の販路でのビジネスに限定されていた」と語るのは代表取締役の松尾さん。展示会用の商品開発のみならず、来場者への効果的な接客方法に加え、展示会終了後のフォローを通じて商談へつなげていく手法など、商品開発から展示会出展、その後の販路開拓に至るまでの定期的なノウハウについて、アドバイスを受けたという。さまざまな専門家からの意見を踏まえて試行錯誤を重ね、やがて「伝統の加工技術を用いながらも、現代の生活様式に馴染む友禅紙アイテム」という、尚雅堂を象徴するスタイルが完成した。「当時、販路開拓事業の担当者であった田村さんにもよく相談させていただいた」と松尾さんは回想する。2025年12月現在、取り扱いアイテムの数は2000品番を超えるまで拡大している。
2年、3年と継続的に出展することでノウハウが蓄積するとともに商品力が高まり、ロフトや東急ハンズをはじめ有名雑貨店などに販路を持つ問屋から注文が入るようになるなど、販路拡大の基礎固めになったと振り返る。

株式会社尚雅堂 きっかけは東京ギフトショーへの出展に向けたプロジェクト参画

長年の構想だった直営店 ADASHINO HOUSEのオープン

こうしてオリジナル商品を充実させてきた尚雅堂は、2025年7月、満を持して初のショールーム兼直営店「ADASHINO(アダシノ) HOUSE(ハウス)」を嵯峨鳥居本にオープン。長年、直営店の構想を持っていたが、2017年に再び担当となった田村経営支援員(以下、田村)から勧められた「知恵の経営報告書」の作成に取り組んだことで自信を持って推進できたと松尾さんは振り返る。「知恵の経営報告書」とは自社の特長や強みを整理することで、今後の方向性を定め、経営力や収益を高める方法を見つける京都府の施策。これにより松尾さんは直営店の必要性を改めて強く自覚し、やるべきことが明確化したのだそうだ。

株式会社尚雅堂 長年の構想だった直営店 ADASHINO HOUSEのオープン

「私ひとりがいくらがんばっても『知恵の経営報告書」は完成できなかった。田村さんや専門家の先生が横で伴走してくれたから、私も諦めずにやり切れた。」と語る松尾さん。
もともと、松尾さんはショールームの必要性を感じていた。特に新規のお客さんとの商談時や、マスコミへの取材対応の際に、事務所の会議室でどれだけ商品を広げても、尚雅堂というブランドの世界観が伝わらないと感じていたからだ。また商工会議所との出会いをきっかけに取り組んできたオリジナル商品の数も増え、自社商品だけで十分に展開できるまでに至っていたことも決断を後押ししたと言えるだろう。店舗オープン後は、京都経済記者クラブ向けのプレスリリースや、京都商工会議所の会報誌・SNSへの掲載といった広報支援サービスも利用している。

株式会社尚雅堂 長年の構想だった直営店 ADASHINO HOUSEのオープン

商工会議所を上手に使いこなす秘訣

田村は「商工会議所を上手に活用している経営者さん」と松尾さんを紹介し、多くの小規模事業者のモデルケースになると語る。松尾さんからは商品開発の方向性や、新たな販路の構想など、定期的に近況報告があるので、いま何を課題にしているのかをリアルタイムに知ることができ、タイミングよく施策や制度の提案ができるからだ。実際、販路拡大からオリジナル商品開発、直営店オープンまで漕ぎ着けた松尾さんに「次は、今後10年、20年先を見据えた事業継承への準備ですね」と田村は語りかける。尚雅堂の次なる課題へのステップ、その第一歩はすでに始まっている。

株式会社尚雅堂 商工会議所を上手に使いこなす秘訣

経営支援員より

中小企業支援部 ビジネスサポートデスク 田村経営支援員
  • 事業者さんと接触した際には近況だけではなく今後のプランもお話しいただくようにしています。特に松尾社長とは「知恵の経営報告書」の作成支援以降、節目節目に近況や迷っていること、今後の予定などを気軽にお話しいただくようになりました。店舗オープンに向けても、あらかじめ把握できていたので、プレスリリースや本所の広報SNSなどを組み合わせて広報支援することができました。

  • 株式会社尚雅堂 中小企業支援部 ビジネスサポートデスク 田村経営支援員
株式会社尚雅堂

1964年京都で創業した和文具メーカー。色紙短冊・和本帖をはじめとした和紙製品を国内生産し、全国の書道専門店・画材店・文具店を中心に卸売。現在は、色紙短冊・和本の製造技術を生かした和文具、雑貨など数多く開発し、国内海外へ販路を広げている。
2025年7月には、初の直営店「ADASHINO HOUSE」をオープン。

住所 (本社)京都市右京区太秦門田町4-1
(ADASHINO HOUSE)京都市右京区嵯峨鳥居本六反町18番地
電話番号 075-881-8488
ホームページ https://shogado.co.jp/