知恵ビジネスプランコンテスト

清酒の麹糖化技術を活用した天然糖化飲料及び食品原料
佐々木酒造株式会社

同社は、洛中に現存する唯一の蔵元として、「聚楽第」や「古都」「西陣」などの日本酒を製造・販売してきた。2012年には、甘口日本酒を製造するときに使われる京都の伝統的な製造法である"四段仕込み"(一般的な酒造方法である三段仕込みに、さらに米を麹で糖化した甘味料を添加する方法)の麹糖化技術と酵素を自在にコントロールする技術を活用し、アミノ酸やオリゴ糖などを豊富に含んだノンアルコール飲料「白い銀明水」の商品化に成功し、発売を開始している。甘さ控えめ、低カロリーな健康サポート飲料として、ヘルシー志向の女性や中高年層の関心を取り込んできた。

今回のプランは、これらの技術を更に発展させ、「バランス栄養飲料」や「米麹シロップ」の開発・商品化を目指すもの。「バランス栄養飲料」は、米麹の固形成分を残し、朝食などの代わりに手軽に栄養補給ができ、「米麹シロップ」は、天然原料のみで製造した糖濃度75%以上のシロップで、食品原料としての利用を想定している。多様な生活シーンを想定した商品ラインナップを揃え、健康志向の消費者への訴求はもちろん、食品メーカーや飲食店など新たな販路を開拓する。また、従来、酒づくりの閑散期であった夏期に、これらの新商品を生産し、杜氏の技術継承や酒造設備の有効活用を図ろうとしている。

近年、低アルコール化飲料の普及や若い世代のアルコール離れの影響など、日本酒業界を取り巻く環境は厳しい。消費者の健康志向が高まる中、同社は酒造技術の新たな可能性を追求し、新市場で清酒メーカーならではの価値を創出する。


■審査委員長の目:龍谷大学 教授 佐藤 研司

事業の着眼点として、本業の閑散期対策として自社シーズである麹の糖化技術の活用を考えた本プランは評価できる。ターゲット市場は多様なニーズがあり、さまざまなアプローチができる可能性を秘めている。一方、激しい競争市場への参入となるため、販路開拓への工夫が重要である。

<企業情報>
佐々木酒造株式会社
代表者 : 佐々木 晃
住所 : 京都市上京区日暮通椹木町下ル北伊勢屋町727
TEL : 075-841-8106
Web : http://jurakudai.com
<事業内容>
日本酒・ノンアルコール飲料の製造・販売

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