経営者のための人財育成通信 vol.16
2025年05月20日 コラム

クリティカルシンキング(=問題解決力を高める思考法)の習得
現代のビジネス環境は変化が激しく、今日上手くいった手法が明日通用するとは限りません。その中で企業が競争力を維持し続けるためには、従業員一人ひとりが物事の本質を捉え、正しい方向に向かうことが重要です。そこで注目されるのが「クリティカルシンキング」です。批判的思考法とも呼ばれ、「自分の考えや行動が正しいのか」を疑い、感情や思い込みに左右されずに、事実や論理に基づいて物事の本質を見極め、客観的に物事を判断します。従業員がこの思考法を修得することで、情報の過不足や真偽に気付きやすくなり、ビジネスで生じるさまざまな問題の解決に役立ちます。
その実践には、自身の考えには偏りがあることを認識し、あらゆる視点から事象を疑い続けることが求められます。またデータに基づく事実なのか主観に基づく意見なのかを見極めて的確に判断することも必要です。目的を意識して、出した結論に対しても「なぜ?」「本当か?」とさらに疑い、考え続けることで本質を見抜く力が身に付き、より適切な解にたどり着くことができます。
このような思考法は、チーム全体のコミュニケーションも円滑にします。会議の場で根拠のない意見に振り回されず、建設的な議論が交わされるようになります。一人ひとりが客観的な思考をすることで、組織全体の意思決定がより合理的かつ効率的になるでしょう。さらに、イノベーションにもクリティカルシンキングは重要です。前提条件を徹底的に疑うことで、既存の枠組みに捉われない、新たな方法が生まれたり、これまでとは全く異なる視野が開けたりするのです。
クリティカルシンキングは一朝一夕に身に付くものではありません。しかし、組織全体でこの思考法を共有し、実践することで、長期的な成長と持続的な競争優位を築くことができます。企業が競争力を維持し、成功を収めるためには、従業員のクリティカルシンキング能力の向上を目的とした研修が有効です。この機会に、ぜひクリティカルシンキングの導入を検討してみてください。
文/株式会社マネジメント・ラーニング 代表取締役 久保田康司氏
※本コラムは京都商工会議所会報誌 BUSINESS REVIEW 2025年 5-6月号に掲載分の再掲です。
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