経営者のための人財育成通信 vol.13
2025年01月14日 コラム

次世代女性リーダー育成
女性活躍の課題
複雑で予測困難な現代社会は「VUCA」と表現されることもあり、企業の持続的な成長には多様性とイノベーションの促進が不可欠で、特に女性リーダーの育成は企業にとって欠かすことのできない喫緊の課題です。女性リーダーが日本に少ない主な要因として、企業側に根強く残る性別による無意識の偏見(アンコンシャスバイアス)やワークライフバランス実現の難しさ、目指すべきロールモデルの不足等が挙げられます。
一方、女性の立場では、自信のなさやライフイベントとの両立への不安や葛藤が障壁となり、昇進や新しい職務のオファーを断るケースが多く見受けられます。企業には経営者の意識改革や柔軟な働き方、育児支援制度の導入等、女性が活躍しやすい環境の整備が求められます。

気づきで広がる女性活躍の可能性
京都商工会議所が実施する「次世代女性リーダー育成研修」では、必要な知識やスキルを体系的に学べるほか、失敗を恐れず挑戦するマインドセットの醸成や意識改革も重視しています。また、受講者同士や講師、卒業生、現役経営者等との交流の機会を設けており、同じ志を持つ仲間や先輩からの言葉や経験談が新たな視点や自信を与え、自ら制約していた能力が開花することもあります。
受講者からは「研修のおかげで昇進する勇気が出た」、「研修が自身のキャリアにとって大きなターニングポイントになった」、「あの時の講師の一言が目からうろこで、キャリアアップの肩の荷が下り、ふっと楽になった」等の声が寄せられています。
受講者へのアンケート(※)では、回答者49名のうち13名が研修後に昇進しており、一部は上級管理職や役員に就く等、経営の意思決定に参画する女性人財の育成に成果が表れています。
貴社でも女性が十分に力を発揮し活躍できるよう、環境や制度を見直してみてはいかがでしょうか。
※ アンケート概要
期間:2023年4月17日(月) 〜 21日(金)の5日間
依頼方法:メール送信
方法:オンライン(Googleフォーム)
依頼総数:216名
回答数:49件
うち13名が本研修受講後に昇進。
13名のうち2名が「一般職」から「管理職」、1名が「部長」から「執行役員」、2名が「取締役」から「経営者」となった。
※本コラムは京都商工会議所会報誌 BUSINESS REVIEW 2024年 11-12月号に掲載分の再掲です。