知恵産業研究会報告書

第3章 京都企業の「知恵」の抽出

3.「京都企業の知恵」抽出結果

3.1 「知恵の使いどころ」事例

知恵産業研究会では、これまでビジネス展開において高付加価値を新たに創造していると考えられる企業30社余りに対し、各社ごとに、独自の「知恵の使いどころ」、その知恵のもととなった「強み」、その知恵を発揮することとなった転機・タイミングを示す「プロフィール」、そして結果としての「実績・成果」を中心に、ヒアリングを行った。

ヒアリングを行った企業の知恵の事例を、分析フレームの新価値創出アプローチ区分別に分類すると、以下のとおり「技術開発型」13社、「市場開拓型」20社に分類される。

なお、企業活動自体はたいへん複雑なものであり、また、事業活動の各段階においてもその性格が変わり、明確な区分ができないこともあるため、あくまでこの分類は当研究会が注目した事例に関する「知恵の使いどころ」に基づく分類であり、各企業の企業特性全般を示したものではないことをご了承いただきたい。

ヒアリング企業
技術開発型事例:
 尾池工業(株)、(株)片岡製作所、(株)川島織物セルコン、(株)最上インクス、(株)佐藤喜代松商店、サンコール(株)、(株)センシング京都、(株)タカコ、東和スポーツ施設(株)、中沼アートスクリーン(株)、日新電機(株)、(株)ハッピー、(株)フィルノット
市場開拓型事例:
 (株)エイラクヤ、(株)岡重、京都インターナショナル(株)、京都試作センター(株)、京都伝統工芸大学校、農業生産法人こと京都(株)、佐々木酒造(株)、(株)サンライズジャパン、ジャパンリード(株)、(株)ストリート・ベンダー、大東寝具工業(株)、西清マテリアル(株)、(株)俄、(株)八代目儀兵衛、(株)日吉屋、(株)プーゼフルール、(株)堀木エリ子&アソシエイツ、(有)丸益西村屋、(株)リーフ・パブリケーションズ、(株)ルーツゴルフ

これらの企業からのヒアリングを通して得られた「知恵」を、更に分析フレームワークの事業展開ステップ区分の各セグメントに記載したものが図表24である。

分析フレームワークのセグメントごとに、「知恵」の共通性として考えられるキーワードごとの整理・集約ができ、それぞれの「新価値創出アプローチ区分」について、その「事業展開ステップ区分」ごとに「知恵」の傾向を見いだすことができた。

閉じる