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ヒアリングレポート31
有限会社 丸益西村屋

代表者 代表取締役 西村 良雄(伝統工芸士)
所在地 京都市中京区小川通御池西入る壺屋町446
会社概要
  • 会社設立 2000年9月
  • 資本金 300万円、従業員 約10人(平均年齢20歳代)
事業内容
体験工房、和雑貨販売
WEBサイト http://www.kyo-komachi.com/

取材日/対応者:平成20年6月12日(木) /代表取締役 西村 良雄

強み

250人程度まで収容できる広い体験工房。これにより、修学旅行生など、団体の受入が可能で、JTBなどマージンの必要な旅行会社の要求にも対応できる。

知恵のつかいどころポイント

染色技術を活かして、京都ならではの「京町家」を体験工房に

市場開拓型・アイディア段階

現社長は昭和60年、西村工芸染色(株)(明治38年創業)の3代目として事業を承継。しかし、染色では食べていけず、何かニッチな分野に進出したいと思い、今から20余年前に、39歳で現在の(財)京都産業21主催の異業種交流会に入会。その中で全日空の社員の方から、旅行業界の活用方法を学んだ際、体験工房を思い立ち、事業を開始。最初の4~5年は客が入らなかったが、光悦村研究会に入り、色々人の集まるところを見学する内、「その土地、その土地に見合うものが大事」と気づいた。例えば、格好いいものは東京や大阪にもある、京都にしかない良いものを、と考えた結果、「京町家」という結論に達し、会社の向かいの倒産した染め屋の町家を買い取った。しかし、当時はまだ町家の再生をできる工務店は少なく、時間がかかったが、2000年9月、京都に多く訪れる修学旅行生など大人数の団体客にも対応可能な友禅染の体験工房をオープン。以後、売上が年15~16%の率で伸び、2007年度は地域資源事業の指定を経済産業省から受けた。

閑散期を活用した経営戦略

町家を使った体験工房ということで、雑誌やテレビがひっきりなしに来て、何の宣伝もしなくても多くのマスメディアにのった。(※工房には、訪問した有名タレント等のサイン色紙、社長との写真が数十枚展示されている。)

取材を活用しコストをかけずPR

町家を使った体験工房ということで、雑誌やテレビがひっきりなしに来て、何の宣伝もしなくても多くのマスメディアにのった。(※工房には、訪問した有名タレント等のサイン色紙、社長との写真が数十枚展示されている。)

常に将来展望を

社長はいつまでも体験工房が受けるとは思っていない。社会の節目節目には、こちらもしっかり変わって行かねばならない。ものづくりの「繭」ブランドを立ち上げ、店舗とインターネットで風呂敷、Tシャツ、ジーンズを販売。風呂敷も、使い方体験なども行なっている。量から質へ、文化ビジネスへの移行を探っている。

成果・実績

体験工房へは年間4万5千人が来場。多い日は1日500人が来場。
平成19年度経済産業省から地域資源事業の指定。

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