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ヒアリングレポート28
株式会社 日吉屋
代表者 | 代表取締役 西堀 耕太郎 |
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所在地 | 京都市上京区堀川寺之内東入ル百々町546 |
会社概要 |
京和傘、和風洋傘、和風照明、提灯、野点用品、体験工房 |
WEBサイト | http://www.wagasa.com/ |
取材日/対応者:平成20年12月5日(金)/ 代表取締役 西堀 耕太郎
京都で唯一の京和傘メーカーで、竹・木・和紙における繊細な加工技術を保有
幅広いネットワークで、国内外のデザイナー等とのコラボレーションを実現
開発商品ごとに専門の異業種と積極的なコラボレーションを展開
どんなに伝統工芸品として価値があっても、日常生活で使用できなければ、老舗の商品も売れなくなる。時代に対応した新しい技術やデザインを融合させたものづくりを模索し、商品開発を行った商品を出展した展示会で、来場者の評価の高い商品がランプシェードであった。ランプシェードは、照明デザイナーから「筒型」という形の提案を受け、そこに傘屋の視点で「折り畳む」という機能を加えたことで誕生した。双方のアイディアが上手く織り込まれ、これまで照明器具業界が思い付かなかった画期的な商品である。異業種とのコラボレーションにおいては、まずやってみることで気づきがあり、そこからランプシェードのように伝統技術を新たな商品に取り入れるという発想が生まれる。
販路拡大を進める中で海外での評価がブランド化に貢献
商品は、自社のホームページで一般の顧客向けに販売するほか、照明器具メーカーの商品カタログに掲載してもらい業務用として販売、さらに呉服問屋やデパートなどには卸売というように対象や方法を変えても、ブランド名をきちんと露出させて販売し、模倣品と一線を画したブランドを確立している。また、海外展開にも力を入れて販路拡大に取り組み、商品が海外の展示会などで高い評価を得ることで国内での商品価値を高める効果が生まれている。
「伝統」と「若さ・チャレンジ」のギャップを活かして関心を惹き顧客を獲得
取材では若い職人が昔ながらの伝統工芸品である和傘を作り、ランプシェードなど新しい商品にもチャレンジしているという"ギャップ"の話題性を活かして、情報の受け手に興味を持ってもらうことを強く意識する。そのように広告には費用をかけることなく、取材などを通して多くの人に事業や商品を知ってもらい、新たな顧客の獲得に結びつける工夫がある。
和風照明「古都里」シリーズ(グッドデザイン賞・新日本様式100選等の受賞、海外デザイン賞FORM#2008(ドイツ)受賞)。
新和傘「SINARU・WAGASA」(SINARUブランドとのコラボレーション)。
その他国内外デザイナーとのコラボ