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ヒアリングレポート25
西清マテリアル株式会社

代表者 代表取締役 西村 清一
所在地 京都市中京区衣棚通二条下ル
会社概要
  • 会社創業 1915年、会社設立 1992年4月
  • 資本金 2,000万円、従業員 10名
  • 年商 約4億円
事業内容
布簾間、光壁、スクリーン、デジタル友禅・和紙ファブリックの企画・制作・プロデュース、繊維製品企画及び販売

取材日/対応者:平成20年12月5日(金)/ 代表取締役 西村 清一

強み

デジタルデータを用いたレーザーカットによる、ファブリックならではの幻想的な空間を生み出すオリジナル商品。1枚からでもオーダー可能で、防炎加工も施されている。
自社のスタンダードレベルを向上させてくれる異業界のブレーンネットワーク

知恵のつかいどころポイント

異業種だから気づいたオリジナルの織物を作るという新ビジネス領域の開拓

市場開拓型・アイディア段階

問屋業を営んでいたが、昔ながらの業態ではダメだという危機感から、メーカー業に進む。布を使って何か新しいことができないかと思っていた中で、セミナーで知り合った異業種の方から、大阪の結婚式場における布にまつわるすべてのインテリアを依頼される。その時、インテリア業界で新たな道が開けるかもしれないという期待を抱き、提案として横糸を和紙で織り込んで作り上げた布を持ち込むと、それを見た周りのクリエーターやデザイナーから驚きの声が上がった。その反応を目にして、「オリジナルの織物を作る」という未開拓のビジネス領域に気づく。これをきっかけに、それまでは布という生地の供給しか行っていなかったが、インテリア業界で商品の製作・設置までを行う事業に進出する。織物という自社の強みを認識しているが故、新しい領域での事業スタイルに気づくという優れた感性が活かされている。

レーザーカッティングなど他企業の新技術をいち早く取り入れ、大手メーカーが手がけない商品開発

市場開拓型・研究開発段階

商品開発を進めていた時、ちょうど業者が新しいデジタルレーザーカッティングの機械を導入したことを知り、ミリ単位でカッティングできる技術を布のデザインに生かせないかと実用化に取り組む。ブームには長期的で大規模な波と、短期的で小さな波がある。顧客のニーズが個性化する中で、大手メーカーが対応できないこの小さな波の領域をビジネスチャンスと捉え、オリジナル商品の開発に活路を見出す着想がある。

商品と一緒に使い方や設置方法等の独自ノウハウを併せて提供

市場開拓型・流通販売段階

インテリア領域では、設計図の提供から商品の販売・設置までを行い、布の性質など自社に蓄積されたノウハウを活かし、顧客に対して有利にビジネスを進める。また、日頃から自社のレベル向上に取り組み、顧客となるデザイナー等を増やしビジネスの幅を広げている。商品の製作・販売に止まらず知恵を働かせ価値を生み出すビジネスが展開されている。

成果・実績

2006年ディスプレイデザイン賞インテリアトレンド賞第24回JAPANTEX2005受賞

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