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ヒアリングレポート23
株式会社 ストリートベンダー

代表者 代表取締役 廣瀬 正樹
所在地 京都市中京区六角通柳馬場西入る槌屋町102?2
会社概要
  • 会社創業 2000年、会社設立 2007年
  • 資本金 100万円、従業員 5人
事業内容
M-HEROショップ経営、織物を使用したオリジナル商品製造販売
WEBサイト http://www.m-hero.jp/

取材日/対応者:平成21年2月5日(木) /代表取締役 廣瀬 正樹

強み

老舗でないこと、ルールのない点が何よりの強み。一流の金襴と、革職人などの本物の技術のコラボレーションを図りながら、伝統の技術を素材に伝統にとらわれない方法で表現した商品は、年配には懐かしく、若者には新鮮。おばあちゃんおじいちゃんと孫のペアルックもできる独特の作風が好評。

知恵のつかいどころポイント

西陣の金襴にオリジナルのデザインを施し、現代でも斬新な商品を提供

市場開拓型・企画段階

創業者の社長は、高校生時代のバイトに始まり寿司職人として修行していたが、30歳までに独立開業するつもりでその資金集めのためトラック運転手として働きはじめる。その配送先として金襴に出会い、金襴への関心を高めたが、そうした中、西陣にある「伴戸商店」の金襴に「かっこいい!」と衝撃を受ける。この金襴を使った帽子が欲しいと思ったが、当時どこを探してもそのような製品はなかった。それならば、自分のほしい商品を自分でつくろうと、2000年に30歳で運送会社を退社、当社を創業した。

何もしがらみのない素人であった社長は、既成概念やルールに縛られずさまざまな用途に金襴織物を用い、M-HEROのブランドで展開し、好評を博す。同社の商品へのこだわりはすべて京都・西陣製の金襴を使うこと。この金襴を、「良い素材」と言い、すし職人の感覚で素材自体をあまりいじらず、「It's old but new 昔からの金襴を今ほしい金襴の形に」をキャッチフレーズに、デザインや他とのコラボレーションで商品にオリジナリティと多様性を与え、現在の生活でも斬新かつ実用的な衣料品、小物類を開発している。

商品の持つストーリー性を語り価値を伝える(株)ストリート・ベンダー

市場開拓型・流通販売段階

「顧客をかっこよく笑わせる」ことに知恵を使う。音楽に例えれば、社長はバンドのボーカル的存在、スタッフはバンドのメンバー。卸売りをできる限り避け、直営店舗や百貨店の催事を中心に顧客とフェイス・トゥー・フェイスでライブ感覚により商品のストーリー性を語り、価値を伝える。この商法により商品のバックグラウンドにある京都の伝統の奥深さが理解されるとともに、商品のファンだけでなく、店員に対してもファンが作られ販売が促進される。

成果・実績

路上販売からスタートし、2004年には京都市商い創出事業で新風館に出展、最高月間売上げを達成。
2005年に京都六角柳馬場に店舗を開店、2008年には梅田の阪急三番街にも進出。
ユニバーサルスタジオジャパン訪問のため来日したアーノルド・シュワルツェネッガーに金襴のテンガロンハットやジャケットを作成したほか、これまでテレビ、雑誌などでも多数取り上げられ、ティーンエイジャーからシルバー世代まで幅広いファンを掴み、事業を伸ばしている。

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