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ヒアリングレポート21
株式会社サンライズジャパン

代表者 代表取締役 坂本 日出明
所在地 本社・研究開発センター 京都府精華町光台3丁目2番地13
会社概要
  • 会社創業 平成5年10月
  • 資本金 1,000万円、従業員 22名
  • 年商 3億円
事業内容
名刺印刷及び名刺の発注・管理システム
WEBサイト http://sunrisejapan.co.jp/

取材日/対応者:平成21年12月9日(火)/ 代表取締役 坂本 日出明

強み

顧客の事務の煩雑さと人的負担を削減し、かつより安価で正確・確実・安定した納品を行える「新Web名刺システム龍馬」

知恵のつかいどころポイント

DTPにいち早く着手、不況にも負けない名刺作成事業に特化

市場開拓型・アイディア段階

創業者である社長は、中堅印刷企業に勤めていた約20年前、ワープロ全盛期にいち早く文字(テキスト)を活字にするDTP(電算写植)を開発。これを活かすため、5?6人で独立、その際不況に強い業種として名刺印刷に特化することを考案。例えば、不況時にはリストラで組織が縮小・改変され、必ず新しい名刺が大量に必要になる。このように、不況時でも必ず大量発注のあるのが名刺であると着眼した。

また、電算化により誰もが簡単に名刺を作れるようになった現在、名刺は需要が減ったように思われている。確かに、当社社長が独立当事、年間約3,000億円あった日本の名刺の売り上げは、平成19年は2,500億円に下がっているが、一箱あたりの単価は当時7?8,000円から19年には1?2,000円に下がっていることから、量だけ見れば逆に数倍に伸びていることが分かる。コーポレートアイデンティティの強化が求められる近年、需要は返って上がっているのである。

既存企業と競合しない名刺作成事業への新規参入

市場開拓型・流通販売段階

通常新規参入企業は既存企業に嫌われるものだが、業者の多くが大きな発注を狙っている印刷業界で、名刺は受注を得るための片手間の面倒なサービス業務である。そのため、「名刺専門」として新規参入した同社は競合せず、それどころか、他の印刷会社が仕方なく請け負った名刺印刷の下請けを申出ると喜ばれ、ニッチだがオンリーワン的な地位を確立してきた。

大企業を中心とした顧客の総務事務を効果的に軽減する決裁システム

市場開拓型・企画段階

創業当時、大手企業の総務担当者の多くは何百・何千人という社員の名刺の記録を分厚いノートに記録し、4月の人事異動の際など、大量発注に追われていた。同社はすべての社員の所属・肩書きの記録を始め、誤った名称がないかなどのチェックまですべてWeb上においてシステム化し、簡単に発注できるシステムを構築。さらに、例えば名刺を切らした社員が同社に名刺を注文すると、それが過去の発注状況などの情報とあわせ上司に送られ、決裁を得たうえで受注するなど、総務事務の代行電子決裁システム化まで確立。この合理化メリットは多くの従業員を抱える大企業ほど大きく、関東の大手ゼネコンに採用されて以来、日本の名だたる大手企業に採用されている。

人事管理に密着、一度信頼得ると顧客が逃げない

顧客にとって名刺に記載された肩書き等は大切な人事データであり、一度受注を受け、信頼を得ると、契約はめったに解約されることがない。

蓄積された人事データをいかに活かすかが将来の課題

例えば一人の新入社員が、係長、課長、部長と上がっていく名刺のデータは、貴重なデータ。これを何千・何万と蓄積しており、顧客にも同社にも役立つ有効活用が課題である。

成果・実績

大手新聞社、保険会社など、東京圏の数多くの一部上場企業を顧客に持つ。現在システム化の遅れている関西圏の企業にこのシステムを広めるべく、京都府に本社センターを新設。

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