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ヒアリングレポート19
農業生産法人 こと京都株式会社

代表者 代表取締役 山田 敏之
所在地 京都市伏見区中島中道町70B棟
会社概要
  • 会社設立 2002年5月
  • 資本金 500万円、従業員 60人
  • 年商 約3億円
事業内容
九条ねぎの生産販売、ラーメン店を中心にカットねぎや長ネギの販売、採卵養鶏、卵・鶏肉販売、菓子製造・販売
WEBサイト http://www.kotokyoto.co.jp/

取材日/対応者:平成21年1月14日(水)/ 代表取締役 山田 敏之

強み

京都産「九条ねぎ」のカットねぎの生産・加工・販売の一貫システム
(1)「九条ねぎ」としての本場ブランドの確立、(2)栽培は有機肥料・減農薬、(3)自社農場以外に近隣農家から農場を受託、(4)新鮮で美味しく、値段は年間通して一定。安定供給が出来る。

知恵のつかいどころポイント

「経営指針書づくり」による気づきから生まれた経営方針

京都中小企業家同友会が実施する「経営指針書づくり」の講座に参加したことで、自社の現状把握につながる。それは自社の強みへの気づきとなって、京都色を出した経営をより明確にして、会社名を「こと京都」に変えるなど"こと"づくりの発想が生まれている。

カットしたネギを全国のラーメン店に直接販売

市場開拓型・流通販売段階

もともとは九条ねぎの生産農家。市場出荷ではネギの売上が目標額に届かないため、曲がったネギでも高値で売れないかと考える。そんな時、近所のネギ屋がラーメン店にカットねぎを卸している様子を見に行き、ネギのカット加工に着眼する。また、京都では既存業者と競合するため、東京のラーメン店にターゲットを絞り、雑誌に掲載されているラーメンの写真を見て、青ネギが使われているお店に営業に回る。お店から「農家が直接営業に来るのは珍しい」と言われる中で、成約率3割という高い確率で顧客の獲得に成功する。

全国のラーメン店をターゲットに、京都産九条ねぎを出荷

市場開拓型・企画段階

従来の市場出荷では価格が収穫時期によって左右されたが、カットねぎをラーメン店と年間契約で取り引きすることで安定した取引と価格を確保した。

消費者との年間契約・近隣農家との生産分業体制により農産物の弱みである価格変動・不安定供給を克服

市場開拓型・生産段階

価格変動が激しい農産物を、消費者との年間契約により安定した価格で提供。市場拡大後は、注文のスピードに対応するため、地域の農家と生産委託契約を結ぶとともに、自社のノウハウなどを的確に伝えることで、優れた品質のネギを大量に生産・供給する分業体制を確立。従来の農産物の弱点を克服し、顧客に契約どおりの商品提供を実現している。

成果・実績

京都産ねぎ:全国のラーメンチェーン店を中心に出荷。京都産ねぎ出荷量京都一。
養鶏:高級卵にも挑戦(昔ながらの卵)、菓子:美山の卵を使ったケーキの製造・販売。
京都産九条ねぎの産地拡大を展開中。まず美山町(南丹市)から生産拡大活動をスタートしている。

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