トピックス

ヒアリングレポート6
サンコール株式会社

代表者 代表取締役社長 幸元 攻
所在地 京都市右京区梅津西浦町14
会社概要
  • 会社創業 1943年6月
  • 資本金 480,820万円、従業員 413名(連結:2,041名)
  • 年商 約372億円
事業内容
精密機能材料、精密機能部品、サスペンション、プリンター関連、デジトロ精密部品、自動化・システム化機器関連

取材日/対応者:平成20年10月7日(火) /相談役 今? 勝弘

強み

材料設計から製品までの一貫生産
生産設備の社内開発と連続プロセス技術

知恵のつかいどころポイント

技術者が90%を占める営業社員が、自社フィールドの精密塑性加工技術を活かして顧客ニーズの解決策を提案

技術開発型・企画段階

他社に先駆けてマーケティングを導入し、営業の担当者は9割が技術者で構成されているというように、先を見据えた視点で顧客と接することを重視している。「マーケティングとは、自社が持っている資産・ノウハウと、顧客が困っていることを突き合わせて解決していくこと。」そこから市場開拓や製品提案の発想が生まれている。

異業種の協力を受けて、世界シェアNo.1のセラミックプリンターローラー開発

技術開発型・研究開発段階

プリンターの画像印刷では、インクが染料から顔料に変わり粒子が細かくなるという話を耳にした際、これからのプリンターには滑らずに精度良く紙送りする技術が必要になると気づき、製品開発に努める。そんな中、プラスチックにセラミックスを付けた足磨きにヒントを得て、「この素材ならプリンターの紙送りでも滑らないのでは?」と考え付き、自社のシャフトにセラミックスを付けたプリンターローラーのアイディアが生まれる。技術的な困難は伴ったが、セラミックスパウダー製造会社とノズル製造会社という異業種の協力を受けて、製品化を実現した。顧客のニーズに対して、自社の技術的ノウハウと異業種の力が活かされて製品開発に結びついている。

高い技術力で材料設計から製品化までを一貫して行い、コストを抑える

技術開発型・生産段階

線材製品において、現在は精密に作らなければならないものだけを本社で生産し、それ以外の一般もしくはコストのかかるものは、外部の協力会社に材料や技術の提供を行い生産している。自社での生産は、加工する際の生産制御などを始めとして材料設計から製品化までを一貫して行い、通常、材料費がコストの半分近くを占めるのに対し、1/3程度までコストを抑えることができている。一貫生産や技術力の高め方にノウハウがあり、それによって売上高・利益率を重視した経営が可能になっている。

成果・実績

セラミックプリンターローラーの世界シェア約50%(プリンター世界生産 約1億台/年)

一覧に戻る

閉じる