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ヒアリングレポート2
株式会社 片岡製作所

代表者 代表取締役社長 片岡 宏二
所在地 京都市南区久世築山町140
会社概要
  • 会社設立 1968年
  • 資本金 4億8,570万円、従業員 135名
  • 年商 45億円(2009年1月期)
事業内容
レーザー加工機,二次電池検査装置,液晶製造装置,各種産業機械,各種制御システム等の製造および販売
WEBサイト http://www.kataoka-ss.co.jp/

取材日/対応者:平成20年8月28日(木) /代表取締役社長 片岡 宏二

強み

携帯電話、デジカメ等に使用される角型二次電池用アルミケース溶接及び電子部品等の微細・精密加工に最適な世界トップレベルのレーザー加工機

知恵のつかいどころポイント

自社資源を一極集中して巨大企業に対抗、YAGレーザー加工機トップシェアに

技術開発型・研究開発段階

1968年、創立。産業用メカトロニクスメーカーを目指し産業用ロボット等を製造していたが、一品生産で収益性は必ずしも良くなかった。バブルが崩壊し、受注が減少したことを機に、独自製品の生産を決意し、高度情報化社会を支える先端分野への進出を検討、レーザー加工機、液晶製造装置、電池検査装置を戦略商品として位置づけ、開発に当たることとなった。中でもレーザーは、溶接、切断、穴あけ、計測などの広範囲な分野に使用される有望分野であった。しかし、新たな開発には大手企業との競争があり、中小企業にとってこの競争に勝つことは困難。そこで、会社にない技術・知識は産学・産々の連携により補うこととし、会社の持てる資源を集中し開発することを決意。

1986年に大阪大学の指導を受けるとともに、スイスのレーザーメーカーと提携、同社から発振機の供給を受けてレーザー加工機の研究を始めた。2001年には独自の先端レーザー研究所を開設、発振器の開発を実施。用途開発を積極的に行い、世界ニッチトップ企業に成長。

技術を活かせる用途開発を積極的に行い、次に市場を開拓し小型化する電子機器用の電池に

技術を高めるだけでなく、その技術を活かせる用途開発を行い、需要を喚起することが重要である。携帯電話やパソコンなど、小型化が進む電子機器には、充電可能な二次電池が搭載されているが、この二次電池は溶接されたアルミケースでできている。同社では、この溶接に高精度のレーザー溶接機を開発、これにより、世界トップメーカーの地位を築いた。

成果・実績

電池アルミケース溶接用レーザー溶接機で、日本で80%、世界で50%のシェアを占める。電池の充放電検査装置においても海外市場トップシェア。

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