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[コラム:知恵産業のまち京都(環境編)] 京都発の技術で節電を!

京都発の技術で節電を!
 

今や節電が当たり前に行われている時代。 電力消費が増大する夏は過ぎましたが、引き続き企業や各家庭で省エネの努力が求められています。ここ京都は、江戸時代の儒学者・頼山陽(らいさんよう)が鴨川の畔に「山紫水明処」という庵を構え、自然の美しさを愛でたように、古くから環境を守り、共生する文化を育んできた都市。現在も、多種多様な業種・業態の企業が集積し、産学連携や異分野とのコラボレーションで、オンリーワンの環境関連技術が生み出され、私たちの暮らしを豊かにしています。

例えば、京セミ㈱の球状太陽電池「スフェラー」。発電効率を重視し屋根の上に設置する従来のパネル型ではなく、用途の幅に広がりを持たせた設計で窓ガラスや壁面などにも設置できるのが特徴です。今後、より身近な電力として、家庭やオフィスでのクリーンエネルギーの普及が期待されます。 

また、生田産機工業㈱では、京都府や立命館大学などと共同で、公園など省スペースで使用できる小型の風力発電「KYOWIND」を開発しました。大型風力発電機のように売電を前提としたシステムではありませんが、「必要な場所に設置して、必要な分だけ発電し、必要な分だけ消費する」という地産地消の考え方は、持続可能な社会を築いていくためのヒントになるでしょう。一方で、こうしたクリーンエネルギーは天候に応じて発電量が変わるため、効率良く安定して利用するための装置が必要となります。

㈱GSユアサが提供している「パワーコンディショナー」は、太陽光などで発電した電気を直流から交流に変換するとともに、送電線や蓄電池などと接続することで、企業や家庭内の製品や機械に電気を安定的に供給します。同製品は産業用分野で国内シェア1位を占め、今や縁の下の力持ちとして欠かせない存在になっています。 

京都商工会議所でも、環境に関する情報提供やセミナーの開催、異業種交流を促進する「京商ECOサロン」、企業ニーズと大学シーズの橋渡しを行う「京都産学公連携機構グローバル産学官連携拠点推進事業」など、企業の環境への取り組みを様々な形で支援しています。 限られた資源とどのように向き合い、どのように活用していくのか…。京都には、私たちのライフスタイルの見直しを含めた、新たな発想の製品や技術を世の中に提案する会社が数多くあります。皆さんの身の周りを見渡せば、“京都発”のエネルギー技術、環境製品がきっと見つかるに違いありません。

<紹介事例>
・京セミ㈱  球状太陽電池「スフェラー」
・生田産機工業㈱  小型風力発電機「KYOWIND」
・㈱GSユアサ  「パワーコンディショナー」

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