企業価値を高める

はじめに 〜京のCSRとは〜

CSRとは「Corporate Social Responsibility」の略で、「企業の社会的責任」と訳されます。CSRの根本は「持続可能な社会をつくるために企業が果たすべき責任」であり、企業側から見ると「社会の要請・期待に応えて長期的に事業を継続させる方法」と考えられています。

近年、偽装問題などの企業不祥事が多発し、企業経営の透明性や法令遵守、社会に対する真摯な姿勢等が問題視され、CSRという言葉がさかんに言われるようになりました。また、世界的にも国際標準化機構(ISO)による新規格として、環境、人権、労働など7項目を柱としたガイダンス規格ISO26000が2010年11月に発行されます。

このような中、京都商工会議所CSR特別委員会が実施したアンケート調査でも5割近い企業がCSRを「経営の中核に位置づけるべき重要課題」と認識するなど、「CSR=企業経営」と考える企業が数多く見られます。

一方、京都には100年以上続いている老舗企業が数多く存在し、これらの企業は、経営者の信念(社是・社訓、経営理念)のもと、従業員、顧客、取引先、地域社会などとの良好な関係、その幸せを実現しつつ、時代の変化や要請に応えながら、経営を維持・存続してきました。

このような老舗企業は、CSRに対する意識が高く、先述のアンケート調査でも、CSRについては「企業として当然やっている(きた)ことである」という意見が多数みられました。

京都商工会議所CSR特別委員会では、3年間の委員会活動を通じて、京都の中小企業が、企業価値向上のツールとしてCSRを意識し、自社の“強み"や特性を活かした企業活動を通じてCSRに取り組むことを奨励するとともに、昔からCSRを実践してきた京都の老舗企業の事例や“京都の強み(歴史、地域性、気風)"などを活用して、京都ならではのCSR促進策「京のCSRガイドライン~企業価値向上の秘訣~」を策定致しました。

本ガイドラインは、京都の中小企業が通常の企業活動の中でも、既にCSRといえる活動があることに気付いていただくとともに、CSRを常に意識することにより、もっと伸ばしていける部分、強化していかなければならない部分に対する気付きを促すものです。

今回のガイドライン策定により、京都の中小企業がCSRをより身近なものとして受け入れるとともに、自社の“強み"を活かしたCSR活動を通じて、CSRの裾野拡大、京都企業の経営力向上、ブランド価値向上に役立てていただくことを望みます。

  • CSRを企業経営の中核に位置づけ
  • CSRに取り組むことで自社経営を見つめ直す

『企業価値向上のツールとして、CSRの考え方を積極的に経営に取り入れましょう!』