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メールマガジン 過去分の掲載(第114号)コロナ後の社会で後継者がやるべきこと:埋めるか、生産性を上げるか、付加価値を高めるか

2020/11/12

京都府事業引継ぎ支援センターでは、 メールマガジンを配信しています!
過去に配信したものをこちらでお読みいただけるように掲載していきます。
是非、ご一読ください。

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・・・・・事業引継ぎの現場から・・・・・
【京都府事業引継ぎ支援センターマネジメントレター】 
第114回配信分2020年11月12日発行
コロナ後の社会で後継者がやるべきこと:埋めるか、生産性を
上げるか、付加価値を高めるか
(京都府事業引継ぎ支援センター 統括責任者 成岡 秀夫)
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<はじめに>
・アメリカの大統領選挙は、バイデン民主党候補の勝利に終わった。これで世
の中、社会がどう変わるかが注目だ。逆に、敗れたトランプ氏はどのようにふ
るまうだろうか。アメリカの世論も二分され、これからのリカバーも大変だ。
世の中、なかなか想定通りにことは運ばない。想定通りは少なく、圧倒的に想
定外のことが起こる。今回のコロナショックも同様だ。誰一人この惨状を言い
当てた者はいない。それくらい想定外であり、予想外の出来事だった。確かに
立ち直りには時間がかかるだろう。年末から3月末の年度末にかけていろいろ
なことが起こる可能性がある。感染者の増加も非常に気になる。まだコロナ後
の明確な出口は見えない。

・コロナ後に自社の経営がなんとかできるようにするには、この間にしっかり
した今後の体制を構築する準備をしておかないといけない。70%経済で回すに
は、生産性を50%上げるか、30%の落ち込みをカバーするか。カバーする場合、
従来と同じ事業では埋まらない。埋まるとすれば、従来と異なる事業でカバー
しないといけない。売上が1億円とすれば、30%レスしたとすれば、年間で3,
000万円の売上を作らないといけない。簡単に売上が3,000万円というが、月
商で250万円になる。これはなかなか大変な金額だ。そうやすやすと月商250
万円ができるはずもない。しかも、それに関わる人材は少ない。社長もしくは
後継者で達成しないといけない。

<全くの畑違いもあり得る>
・全く畑違いの事業を始めるという選択肢もある。建設業の会社が飲食業に進
出するというケースだ。一見畑違いだが、建設事業で合わない人材の受け皿で
飲食業を始めた。相乗効果は全くないが、建設業で向かないが、サービス業な
ら向いている社員もいる。特に中途採用した人材の中で、建設業の現場ではい
まいちだが、飲食店のサービス業なら向いている社員もいる。そういう意味で
選択肢を多く持つということは、間違っていない。これからは、働き手の人口
が減るから、縁のあった人材を自社の異なる事業で抱えるという選択肢はあり
える。その会社は飲食店を3軒保有するに至り、それに従事する社員も10名を
超えた。社内では一大勢力になった。

・同じサービス業でも、介護事業に進出した土木建設業もある。製造業でも、
金属加工から樹脂加工を始めた事業者もある。小職が在籍していた印刷業の会
社は、社長が事業欲旺盛で印刷業から出版業を営み、バブル期には大成功した。
出版は印刷の延長線上のようなものではないが、関連は大いにありシナジー効
果も多く認められた。しかし、バブル経済がはじけて世の中が変わり、あっと
いう間に出版社は破産の憂き目に会った。なので、シナジー効果があるから、
相乗効果が認められるから、成功するとは限らない。むしろ、シナジー効果が
薄い事業同士が成功する確率も高い。しかし、一般的にはあまりに未経験で、
全く関心のない事業は絶対と言っていいほど成功しない。

<生産性を50%上げる>
・30%を埋める事業では何を取り組むかということになると、急に考えても答
えはない。常日頃から、どうしよう、どうしようと、悩みに悩んで、いろいろ
と思案をめぐらし、あ~でもない、こ~でもないと、考え、考え抜いた末で、
それでも答えが見つからない。しかし、脳に汗をかくほど考えたという事実は
大事なのだ。悩んだ末に出た結論が、わからないという結論でも、それはそれ
で今はいい。ビジネスはそんなに甘くないから、いきなりそんな事業が見つか
り、成功するわけはない。しかし、ここ数年以内に30%を埋める事業を何か見
つけて始めないといけない。それができないなら、売上が30%ダウンしても成
り立つように、生産性を50%上げる選択をすべきだ。

・生産性を50%上げるというのは、簡単なことではない。経費を50%減らすと
いうのではない。生産性だから、時間当たりの付加価値、アウトプットを50%
増やすというのは大変なことだ。あるいは、従来3人でやっていた作業を2人
で完結する。あるいは、2時間かかっていた作業を1時間でできるようにする。
原材料を半分で製造することはできないから、歩留まりを従来90%だったのを、
98%に高める。ロスが格段に減少して、時間と費用が大きく削減できる。その
ような効果が生まれる創意工夫が、簡単に見つかるものではない。50%生産性
を上げるには、従来のやり方を全く変えないといけない。変えようとすると抵
抗勢力がいる。その障害をどう克服するかだ。

<付加価値の高いサービスを考える>
・サービス業の生産性を50%上げるのは難しい。むしろ30%売上が減少して
も、付加価値が50%上がって、最終の収益が過去を上回ればいい。そのために
高付加価値の商品開発、サービス開発に特化する。差別化できないと付加価値
は上がらないから、いかにして現在提供しているサービスの付加価値を上げる
ことを考える。ハードの部分では付加価値を上げることは難しいから、ソフト
の部分、つまり付帯するサービスでどのような付加価値を提供できるか。意外
と、現在常識になっていることの逆を考えてみる。アメリカで大ヒットした自
転車店では、その店で買った自転車にパンク修理永久に無料とうたった。これ
が大ヒットの原因になったのだが、その店の収益は悪化しなかった。

・アメリカでは生活スタイルに応じて引っ越しが多い。次の住処に引っ越した
ら、その自転車店のお客から離れる。永久に未来永劫にその店のお客で一生終
わる人は、まずいない。だから、永久にパンク修理無料といっても、本当に永
久のサービスを享受する人は皆無にちかい。しかし訴求力は抜群だった。店主
はそのことを冷静に分析し、判断し、決行した。非常に付加価値の高いサービ
スに思えるが、コストはほとんどかからない。そのように常識をひっくり返す
と意外な側面が見えてくる。30%を他の事業で埋めるか、50%生産性を上げる
か、新しい付加価値サービスでカバーするか。経営者の才覚が問われている。
じっとしていてはいけない。始動が大事だ。

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