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メールマガジン 過去分の掲載(第99号)50%生産性の向上

2020/07/16

京都府事業引継ぎ支援センターでは、 メールマガジンを配信しています!
過去に配信したものをこちらでお読みいただけるように掲載していきます。
是非、ご一読ください。

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・・・・・事業引継ぎの現場から・・・・・
【京都府事業引継ぎ支援センターマネジメントレター】 
第99回配信分2020年7月16日発行
50%生産性の向上
(京都府事業引継ぎ支援センター 統括責任者 成岡 秀夫)
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<はじめに>
・50%の生産性の向上の根拠は、先週号で説明した、『事業規模が70%になっ
ても経営が成り立つようにする』ための指標の目安だ。事業規模が70%になれ
ば、生産性を50%アップして、70%×150%>100%という方程式を成り立たす
ためだ。売上が70%に落ちても、つまり収入が30%減っても、最終で大事なの
は利益だ。また、売上と収入は厳密には異なるので、最終は手元の資金がどれ
くらい増加したか、営業活動でどれくらい増えたのか、減ったのかが大事なの
だ。突き詰めて言えば、売上が70%になっても、利益が増えればいい。収入が
30%減っても、最後に手元に残るお金が増えればいい。そう考え方を変えて、
売上至上主義から脱皮することが必要だ。

・30%収入が減少した状態で、少なくとも現状維持を図るためには、生産性を
さきほどの方程式に則って、50%上げればいい。生産性とは、あまり現場では
聞き慣れない言葉なので、わかりやすく言えば、ある仕事を1時間かかってい
たのを30分で行うようにするということだ。あるいは、1時間で100の生産を
していた方法を変えて、1時間で150の生産をできるようにすることだ。要す
るに、基準時間当たりの生産量を50%増加する。あるいは、基準の量を生産す
る時間を半分にするということだ。まず、製造の現場ではこのように考える。
そのために、知恵を絞り、工夫をし、レイアウトを変え、やり方を変更する。

<大きく意識を変える>
・利益を増やすというふうに考えるなら、もう少し複雑になる。売上から原価
を引いて、さらに経費を引いたものが最終の利益なのだ。この最終の利益を、
売上が70%になっても落とさない。ただ、70%に売上が減ると、当然それに応
じて原価も下がる。一般的には経費はほとんど下がらない。逆に、売上が減る
と、経費が増える場合もあり得る。経費はほとんどが固定費、つまり売上の変
動、増減に関係ない費用だ。経費の割合が高いと、売上が減少したときに経費
は変動しないので、その分の固定費がカバーできずに最終に残るものがマイナ
スになる。なので、一般的に経営者の方は売上を落とさないことに注力する。

・では、70%の売上、収入になればどれくらい赤字になるか。仮に、変動する
原価を50%、固定的な費用を50%とすると、売上が70%になると原価は比例す
るから、70×50%=35%になる。固定的な費用は50%のままだから、合計の費
用は35%+50%=85%になり、70%の売上に対して、15%のマイナスになる。
つまり、この場合は減った売上の半分が赤字になる計算だ。では、この場合ゼ
ロにするには、50%の固定費を35%に15%減らすことができれば赤字にはなら
ない。今まで、50%の固定費を投じて100%の売上を作っていたのを、35%の
費用で同じような結果を出すようにしないといけない。相当、意識を変えない
といけない。

<正直な情報開示も必要>
・一部の社員はこういう説明をしてすぐに理解ができて、業務内容の変更に取
り組み、相応の結果を出す人もいる。しかし、大多数の従業員は、まず説明が
わからないし、仕事のやり方を変えようとしない。50%生産性を上げるには、
相当のエネルギーが要る。まず、昨日と同じやり方ではできない。仕事のやり
方を変えるということは、本人にとって大きな変更なのだ。まず、人間は変え
ることに抵抗感が強い。昨日と同じやり方で、今日も明日も続けていたい。変
えることは苦痛であり、結果的に売上が伸び、利益が増加するには、苦痛を伴
う。誰も、好んで苦痛を伴う努力を好き好んで行わない、しかし、それをやら
ないといけないし、会社は生き残れない。

・経営者の務めは、このような説明をいかにうまく従業員に伝えるか。そして、
やる気を起こさせるか。トップ一人で頑張っても、結果はしれている。一人で
できることは、そう大きくない。たとえ3名であろうと、5名であろうと、10
名であろうと、その従業員がいかにそのテーマにやる気をもって取り組むかが
大事なのだ。星野リゾートの星野社長は、この経営の大ピンチに正直に会社の
状態を説明し、倒産の確率まで開示した。そして、倒産確率30%という数字を
示して、その根拠を解説し、従業員にやる気を喚起させた。宿泊業は非常に厳
しい経営環境ではあるが、正直にその根拠を示したことで逆に従業員のやる気
が高まったと新聞には書いてあった。

<新しいビジネスモデルも続々登場>
・これからの「新常態」の経営環境では、売上は伸びないことを前提に考えな
いといけない。社会的な距離を取り、1~2メートルの間隔を開けるとなると、
当然定員の人数は60%くらいに減ると考えないといけない。今までの居酒屋経
営では、おそらく持たない。では、減った60%の定員で同じだけの結果を出す
には、生産性を50%上げないといけない。しかし、生産性を50%上げるには相
当の努力が要る。特にサービス業では各単価を上げないといけない。しかし、
いきなり居酒屋で単価を50%上げるのは難しい。となると、現在の居酒屋業態
が、新常態の社会で通用するか。答えは、ノーだろう。では、どうするのか。

・エステ業界で、新常態で成功している企業がある。密を避けるために、全室
個室のエステサロンを開業した。初回だけは、機械の使い方を教えてもらい、
2回目からは自分が個室で機械を操作して、エステを行う。3種類の機械があ
り、時間制で使い放題。会費も月額一定料金で、何回来ても関係ない。機械は
リースにして費用を節減している。この業態が、若い女性に大うけし、東京で
も大阪でも大人気。サブスクリプションの変形だが、新しいビジネスモデルだ
ろう。密を避け、個室で、会費制、時間制、定額制で煩わしさがない。まさに、
これこそが70%で生産性を50%上げたいい例だ。アイデアを出すのに費用は要
らない。 

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